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​Introduction

 2018年4月 とある市民法廷がソウルで開かれた。

法廷に立つベトナム人女性のグエン・ティ・タン。

彼女は<フォンニ・フォンニャットの虐殺>の生存者である。

8歳の時に家族を失い孤児となった彼女はその記憶に涙を浮かべる。

あの日、一体何が起こったのか…

 あの日の出来事を目撃したディン・コムは身振り手振りで当時を再現する。あの日の後遺症で視力を失ったグエン・ラップはこれまで語ることのなかった記憶を絞り出すように語る。

 一方、“参戦勇士”と称された韓国軍人たちは

「我々は領民を殺していない」と主張する。

 監督のイギル・ボラは女性の製作陣とともに

「ベトナム民間人虐殺」の記憶について当事者たちの生々しい証言を記録し、衝撃的で、勇敢で、優しい

傑作ドキュメンタリーを誕生させた。

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​Director

 監督 イギル・ボラ   Bora Lee-Kil

 聾者の両親のもとに生まれたことが、天賦の才を得たと感じ、語り手として自覚し文章を書いたり、映画を撮り始める。

8歳からはCODAとして聾者の通訳を始める。

 成績優秀だった18歳の時、高校を中退してクラウド・ファンディングで集めた資金を手に東南アジアを旅する。その旅行記「道が学校だ」(2009)と「ロードスクーラー」(2009)を出版し話題になる。

 帰国後、難関の韓国芸術総合学校に入学し映画製作を学ぶ。

自らの両親を温かい視点で描いた『きらめく拍手の音』(2014)を製作。

 同作は第14回山形国際ドキュメンタリー映画祭へも出品、第8回女性人権国際映画祭では観客賞を受賞した。

 2019年にオランダ・フィルムアカデミーを卒業後、ベルリナーレ・タレンツ2020に選出された新プロジェクトが進行中。現在はソウルと福岡を拠点に活動している。

記憶の戦争

英題: UNTOLD 原題: 기억의 전쟁

配給: スモモ  マンシーズエンターテインメント

(C)2018 Whale Film 

Comment

日本から差別、占領・統治されたいた韓国。

その韓国軍兵士達が、ベトナムの村で虐殺を行った。日本は、韓国をはじめアジアを侵略したが、アメリカから原爆を落とされた。加害と被害のアンヴァレンツを併せ持つヒトという、厄介な生き物。

この超難問からは、誰も逃れることはできない!

​原 一男

​映画監督

Comment

8歳の記憶、あなたは何を覚えているだろう。

お気に入りのワンピースを着て行ったディズニーランドで見たパレードの光、友達と蝉取りに夢中になっていたあの日。私の中にはその記憶が8歳当時のものだったのか不確かなままのものが浮かぶ。

しかし、タンおばさんの記憶は今でも鮮明だ。

彼女はその記憶を1日も忘れたことはない。それは、彼女自身が生きる意味を問い続けてきた記憶だから。

生きてその記憶を伝えてくれたタンおばさんに感謝する。

伊藤詩織

​  映像ジャーナリスト

Comment

「自分たちに責任はない」「むしろ現地の発展のために貢献した」 ...聞き覚えのある言葉ばかりが飛び交った。 暴力は地続きで、凄惨な虐殺も加害の否認も、日本軍の時代から連鎖しているのだろう。

安田菜津紀

​NPO法人Dialogue for People副代表/フォトジャーナリスト

Theater
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