⼈間の最⼤の武器はユーモアだと格調⾼きイタリア映画に学ぶ。
マストロヤンニ、ジュリエッタ・マシーナの微笑に幾度救ってもらった事か。パオラ・コルテッレージの微笑も同様だ。胸踊るラストシーンを観て欲しい。
武正晴(映画監督)


敬称略・五⼗⾳順
デリアのことを「はて︖」と⾔えない哀れな⼥性だと思っていたが、彼⼥の中にずっと「はて︖」はあった。
デリアが娘に残したものは愛以外のなにものでもない。
その愛はきっと、今を⽣きる私たちの中にも流れている。
明⽇菜⼦(ドラマウォッチャー)
⼥のくせに、ね。
息苦しいほどの家⽗⻑制、理不尽な暴⼒は、ミュージカル仕⽴てであってもあまりに悲惨で胸が痛む。
それでもこの地獄を繰り返させはしないと⽴ち向かう、
その様のなんと⼒強く、たくましいことか。
次は私たちの番だ。
宇垣美⾥ (フリーアナウンサー・俳優)
デリアすなわちパオラ・コルテッレージ監督は闘う。そしてこの⼥性は⾼らかに歌い、命に等しい⼤切なものを勝ち取る。強く美しく、あろうことかとても楽しいシスターフッド映画︕
もう⼀度観たい、あのラストシーンを知った上でもう⼀度。
⼤九明⼦(映画監督)
家事や家族のケアだって⽴派な労働なのに無能扱いされ、⽇にいくつも掛けもつ仕事の⾼いスキルは「⼥性だから」という理由で対価が低い。この物語の主⼈公は戦後すぐのローマに⽣きる⼥性だが、果たして
これは“遠い国”の“昔”のお話だろうか︖
主に男性がデザインしたこの社会を⽣き抜く私たちは、彼⼥の扱われ⽅にきっと覚えがある。
思いがけないラストに、我々は無⼒ではないはずだと連帯の涙が落ちた。
奥浜レイラ(映画・⾳楽パーソナリティ)
⼈間の最⼤の武器はユーモアだと格調⾼きイタリア映画に学ぶ。
マストロヤンニ、ジュリエッタ・マシーナの微笑に幾度救ってもらった事か。
パオラ・コルテッレージの微笑も同様だ。胸踊るラストシーンを観て欲しい。
武正晴(映画監督)
シリアスなシーンの中にミュージカル調の場⾯で安⼼させてくれたり、気持ちが重くなりがちなシーンもさすがコメディエンヌのエッセンスが⼊り、考えさせながらも愉快に⾒られた作品でした。
主⼈公デリアは芯の強さを持ちながらもそれを表に出すことが許されない時代に⽣きた⼥性。そこの感情の起伏を抑える表情演技が最⾼に上⼿くて1946年に⽣きた⼥性そのものだった。暴⼒を振るわれるのが⽇常でそれでも家族の幸せを願うひたむきな姿勢に昨今の⼥性にはない、本当の強い⼥性をみた。
友近(お笑い芸人)
根深い家⽗⻑制は⼥性たちを家庭に押し込め抑圧し選択肢を奪ってきた。
絶望の中でも社会を変えることを恐れない、そのアクションこそが私たちの権利だ。
⻑尾悠美(Sister代表)
重く苦しい今⽇を乗り越え、未来に向かって軽やかに⽴ち上がる⼥性を描いた⼤傑作。
「まだ明⽇がある」その強いメッセージがしっかり胸に刻まれました。
こんな作品が⼤ヒットするイタリアが羨ましい︕
松尾諭(俳優)
〝それ〟は、希望の⼿紙。絶望的な世界に届いた光なのだ。
〝それ〟はあなたの世界を⼀変はさせないかもしれないが、私たちの未来を⼤きく変えるものだ。
〝それ〟を得るためにどれだけの戦いがあったのだろう。光は強く祈り願わなければやってこない。そして、〝それ〟の⼒をわれわれはもっと信じたほうがいい。
映画を観終わった時、これほどまでに清々しく、顔を上げて⼝⾓が上がり息を吸い込みたくなる経験はそうそうないことだ。『⾵と共に去りぬ』は、主⼈公の⼥性が「明⽇には明⽇の⾵が吹く」とたった⼀⼈で⽴ち上がるが、この映画は世界中に仲間がいることを知らせてくれる。
こんな⻘空みたいな楽しめる映画を私も撮ろうと思う。「明⽇がある」。明⽇が、あるんだ。